建築設計一覧
2015.9.8
DIY
2015.9.5
はじまり
9月に入り過ごし易い気候になってきましたね。
雨も降ったりとこのまま秋に突入でしょうか?
nicoでは8月にCafeの夏休みを頂きまして、今月9日から営業を開始します。
一方建築事務所では住宅の新築工事が始まりました。
2月半ばから打合せを始めて約半年間、打合せも順調に進んだので9月から着工です。
敷地は田んぼに囲まれた長閑な住宅地です。
地盤改良工事も行い、昨日から遣り方作業が始まりました。
遣り方とは敷地内の建物の配置や高さを決める作業です。
もちろん設計段階で現地に行って検討し、配置や高さを決めているのですが、
ここでは最終確認を行います。隣地との離れを確認し、周囲の家々も参考にしながら建物の高さが決まります。
配置と高さについては間違ったらアウトなので、決定する時には未だにドキドキしてしまいます。
来週から基礎工事が本格的に始まります。
経過を随時アップしていきたいと思います。
2015.4.20
1つのプランの裏側
どーもニコです。
今日の新潟はどんより曇り空ですが、暖かな春の空気が流れています。
たまには日々の仕事の中で起こったことをお話します。
ただ今計画中の住宅のお話です。
3月下旬にファーストプレゼンを終えて、お客様にもプランを気に入っていただけた物件です。
私もそれなりに良いプランが出来たので、このまま進めていこうと考えていました。
しかし1/100のプラン図を1/50のスケールに拡大し、模型を作る準備を始めたあたりから、
どうも違和感が出てきたのです。その違和感が何かは分かりませんでした。
妻は私よりも前の段階から感じていたようです。
二人でそのモヤモヤについて2日間くらい話し合いました。
打ち合せも迫っていたので、その間も模型作成の準備を進めつつ考えていました。
そして模型の外観が出来た時に答えが分かりました。
「家の中心に有って欲しい場所が家の中心にない・・・。」
私も妻も違和感はそこでした。
敷地は南側に道路が有るうなぎの寝床のような敷地で、田舎にしては間口が狭い敷地です。
しかしその地域では冠婚葬祭用に各家に仏間と床の間を配した和室、それに続く座敷を
少なくともそれぞれ6帖~8帖程度の大きさで、玄関から向かって左側に配置する(←これが今回の最大の難問)
という慣わしが有りました。お客様は更にその2部屋に繋がる6帖くらいの続き間が欲しいというご要望でした。
と言う事は普段使用ない客間が最低でも6帖間3室も必要なのです。
普段使わない部屋よりも普段使う部屋の環境を良くしたいというのが設計者の当然の気持ちです。
しかしその思いは「玄関を道路に面して欲しい」と言う一言でモロくも崩れ去ります。(涙)
新潟は雪国なのでアプローチを奥へ持っていけば行くほど雪掻きが大変になります。
ご夫婦ももう50代後半ですので雪掻きはなるべく少ない方が良いわけです。
玄関が道路に面する上に、客間3室は玄関に向かって左側に無いといけないので、
必然的に一番光が入る南の道路側に玄関と客間が配置され、光の当たり難い敷地の奥に住空間が配置されます。
その住空間へ如何に光と風を呼び込む事が出来るかが私たちの仕事です。
オーソドックスで、でも一番効果的な答えは中庭を作ることです。
ポイントはその中庭を如何に効果的な位置に配置できるかにあります。
最初に作ったプランでは中庭を最大限に生かしきれていなかった上に、生活の中心が家の中心に無かったのです。
ダメじゃん・・・! 模型作りをやめて打合せ2日前からある理想を掲げてプランを作り直しました。
「生活の中心であるLDKを家の中心に配置して、尚且つLDKで中庭を囲みたい」
そこから2日間で30枚以上のプランを作って、ようやく納得の1枚にたどり着けました。
そして打合せ当日、最初に提出したプランと今回のプランを1枚の紙に並べて比較しました。
説明前からご夫婦は新しいプランを気に入ってくれたので、あとは気楽にご説明。
家が出来上がるまで、より良い家を目指して私たちは考え続けます。
2015.2.3
nicoの家づくり Vol.1
こんにちは。2月に入り新潟は寒さを増した感じがしますが、皆様はいかがおすごしでしょうか?
今日はnicoが住宅を設計をする時にどんな事を考えながら設計をしているかをお話したいと思います。
敷地を読む
住宅設計をするうえで幾つか大切なポイントが有ると思いますが、
これから住宅を建てるであろう敷地の環境を考えることは重要なポイントの一つです。
敷地の場所や方位、陽当りや風通しなどの自然環境、周囲の家々の様子や近くに有る大きな建物、人通り、その土地の文化など、
様々な環境や条件を出来る限り深く読み込み、これから計画をする住宅に与える影響を整理します。
上手に敷地環境を取り込めた住宅は「心地良い家」になります。
「心地良い家」は日々の暮らしを豊かにしてくれますし、楽しくしてくれます。
そんな家を目指して私たちは設計をしています。
「心地良さ」を考える
nicoでは住宅を設計する際、「デザイン」と同時に「心地良さ」を考えます。
それは「暮らす」うえでとても大切なことだと考えています。
一言で「心地良い」と言っても、人によって何が「心地良い」のかは違うので、
それを表現するのは容易ではありません。
例えば一見目を引く様なカッコイイデザインが必ずしも「心地良い」ワケではありませんし、
住宅展示場にあるような大きな空間が自分にとって「心地良い」とも限りません。
なので私たちはクライアントの「住まい観」や「人生観」を話し合ったり、
他愛のない会話の中から読み取ったりと、その人たちにとって「どのような暮らし」が「心地良い」のか
「どのような時」が「心地良い」のかをよく考え、そこに私たちの考えをスパイスとして加えたものを提案します。
「心地良さ」とは形あるものではありません。人それぞれの感じ方なので明確な答えがある訳ではないのです。
でもそれを追求し続けることが私たちの仕事であると考えています。
2015.1.22
お引渡し
昨年末と比べて今年に入ってからは雪がだいぶ落ち着いた気がします。
そのおかげでようやく玄関の仕上げが出来ました。
そして今週末は設計監理、施工管理をしていた増築工事のお引渡しです。
最初になんとな~くお話を頂いたのは3年近く前でした。
家族が増えたので増築を検討しているという事。
でも話をお伺いしていると、どうやらそれだけではないご様子。
お客様のお家に対する様々な思いをひたすら聞き出し、
初めてのプランを描いたのがその3ヶ月後、
そこから期間をあけたものの2年半の打合せの間に描いたプランは計16プラン。
決まったプランも最終的に微調整。
打合せの間に出てきた思いをひたすら整理し、よりシンプルに形にします。
最後の最後までどんなプランがご家族の暮らしを柔らかく包み込めるか考えました。
その結果、出した答えは和室二間の増築と3人分の子供部屋の確保でした。
ふとすると何でもない提案かもしれません。
でもそのご家族が気持ち良くて、居心地が良い暮らし、
ご家族の成長を包み込める暮らしを考えた答えがそれでした。
私たちは設計をする際にただ要望を整理してプランを提案するだけではありません。
家づくりとは暮らしを考えることです。
そのご家族がこれから暮らす家でどんな事を育んでいきたいのか、
ご家族の暮らしがより豊かなものになるために、何を大切にしていけば良いのか。
せっかく私たちにお家の計画をお願いして下さったので、
お客様とはそこまで話をしたいと考えています。
そして何よりも大切な事は、そのご家族の暮らしをこれからも私自身が見守ることです。
約3年間お疲れ様でした!そしてこれからも宜しくお願い致します!
↑携帯のカメラなので写真が小さかった・・・!